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公明党


2月 定例会 一般質問

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水道事業について

(質問要旨)

水道事業に関し、次の諸点について、知事の所見を伺いたい。

(1) 日本人の平均寿命が世界一である理由は、清潔好き、医学の先端性、健康保険制度の充実などが挙げられるが、水道インフラの整備と進展が、最大の要因との考え方を踏まえ、水道事業の重要性、 品質、価格を含め、更に認識されるべきであり、空気と安心安全な水は無料でないことを歴史から学ぶ必要があると考える。安心安全な水を供給することは重要だが、水道の持つ役割についての認識はどうか。

(2) 京都府営水道経営審議会の答申を踏まえて、乙訓・宇治・木津3浄水場の料金統一の検討が始まり、今定例会において建設負担料金が統一される料金改定案が提案され、木津・乙訓系は引き下げ、 宇治系は引き上げとなる。料金統一の方向性は理解でき、経過措置を設けることも評価するが、料金が引き上げとなる宇治系の住民には納得しがたい部分があると考える。府営水道の歴史も踏まえ、 宇治系から見た料金統一のメリットはどこにあるのか。(府民環境部長)

(3) 受水市町における水道料金の高い低いを論じるには、各市町の水道事業における運営経費についても説明が必要と考えるが、市町の水道料金のうち、府営水道の卸売料金以外の経費はどのよ うなものがあるのか。(府民環境部長)

(4) 府営水道が統一料金となれば、料金は共通の尺度を持つことになる中、必要性が指摘されている見える化を進めるには、本府が府営水道で蓄積した経験とノウハウを提供しながら、 リード役として推進することを要望する。(要 望)

(5) 持続可能な府営水道事業の実現のための方針の中に「既に府営水道と受水市町の区域では府営水道という共通の財産を有し、一体となって広域的な水運用を行うことが可能となっているなど、 広域化を議論する下地は出来上がっている」とあるが、まずは本府から受水市町へ府営水道の活用比率を高める働きかけが必要であり、受水市町の水道料金や経営にもメリットがあると考えるがどうか。 (府民環境部長)

(6) 府営水道の令和2年度決算では約100億円の累積欠損金が見込まれており、これは日吉ダムと比奈知ダムの未利用水源費などの、本来は建設負担料金に算入すべきものを受水市町に求めないこととしたため と聞くが、この多額の累積欠損金をどのように処理しようと考えているのか。また、京都府営水道経営審議会答申では、減資による解消案も提案されており、今後の府営水道の経営方針が大きく関わるものと 考えるが、累積欠損金解消の必要性について、所見を伺いたい。(府民環境部長)


(答 弁)

(答弁) 村井議員のご質問にお答えいたします。水道事業についてでございます。   我が国の近代水道は、議員御紹介のとおり、浄水技術の進歩と共に伝染病の流行を防止するなど、住民の生命を守る役割を果たしてまいりました。 今日我が国において、蛇口からそのまま飲むことができる安心・安全な水道が供給されていることは、世界の中でも大変恵まれたことであり、先人から受け継いだ貴重な財産である水道を、 将来にもしっかりと引き継いでいくことが我々の大きな責務であると考えております。水道は、水道法にもあるとおり、「清浄にして豊富低廉な水の供給を図り、もって公衆衛生の向上と生活環境の改善に 寄与」するために整備が進められてきたもので、府民が安心して住み続けることができる地域づくりには欠かすことができないライフラインでございます。 今日まで市町村をはじめとする水道事業者が、水道施設の整備・拡張に取り組んできた結果、水道の普及率は、今や全国で98%、京都府におきましては99.7%と、 高い水準となっております。安心・安全な水が供給される体制が構築されたことによって、人々の生命と健康が守られ、産業振興の基盤となるなど、社会の維持・発展を支えてきたところでございます。 しかしながら近年、水道事業は、人口減少に転じたことによる水需要の減少、高度成長期に整備した施設の老朽化が進行したことによる更新需要の増加や、水道技術職員の不足など、 厳しい事業環境にございます。こうした中で京都府では、市町からの要望を受けて府南部の10市町を対象に用水供給事業を運営し、府民のライフラインである水道を守ってまいりました。 今後とも、水道の基盤強化を図り、府民が望む安心・安全な水道を将来にわたり提供していくことが重要な課題でございます。そのため、村井議員にも御参加いただいております府営水道事業経営審議会では、 次期の供給料金とあわせ、持続可能な府営水道事業のあり方についても御議論をいただき、昨年12月、審議会第2次答申を頂戴したところでございます。今議会には、この答申の趣旨を踏まえ、未利用の 水源費を今後も受水市町の料金に含めないとする一方、施設の更新・耐震化を一層着実に推進するための財源として、資産維持費を導入することなどを盛り込むとともに、建設負担料金の統一を段階的に図る 料金改定案を提案しているところでございます。料金の統一によりまして、府営水道の3つの浄水場の経費を受水市町全体で負担することとなり、負担の平準化や料金水準の安定化とともに、 府営水道と受水市町が全体で支え合う体制が、一層強固になるものと考えております。こうした体制を基礎に、今後は更に府営水道の活用促進や施設全体の最適化を図るなど、受水市町と共に 水道事業の基盤強化に取り組み、将来にわたり安心・安全な水道を安定的に供給できるよう、一層努力してまいりたいと考えております。 その他の御質問につきましては、関係理事者から答弁をさせていただきます。

 

府営水道事業についてでございます。府営水道料金の統一については、京都府営水道事業経営審議会において、かねてから、10市町が共に同じ基盤に立って将来の安定供給に責任を持って運営していく ためにも、料金統一に向けた取組を進める必要がある旨の答申をいただいており、長年にわたり府営水道が抱える課題の一つでありました。府営水道料金の格差は、3つの浄水場が、整備時期や水源に違いが あることから生じてきたものであり、浄水場間のコストを勘案しながら、これまでから時機を捉えて順次、料金統一の範囲を拡大してきたところでありますが、今回の料金改定案では、審議会第2次答申を 踏まえ、料金引上げとなる市町の負担軽減に努めた上で、建設負担料金の統一を行おうとするものでございます。料金統一の実現は、3浄水場の経費を受水市町全体で負担することとなり、負担の平準化が 図られ、将来にわたる料金水準の安定化につながるものであります。 例えばこの間、老朽化が進む宇治浄水場系の管路や施設の老朽化対策を重点的に進めてきたことにより生じた経費約121億円が、宇治系だけでなく受水市町全体で負担することとなり、 将来負担の平準化を全ての構成市町で図ることが可能となります。また、料金を統一することで、今後、水需要の増加が見込まれる市町に対し、他の全ての受水市町から建設負担水量の融通が可能となり、 府営水の効率的運用による水道料金の低減につながるなど、府営水道と受水市町の双方にとって効率的な府営水道の活用が図られることとなるものと考えております。次に、市町の水道料金と府営水道の 活用促進についてでございます。水道料金は、「水道料金算定要領」に基づいて、施設の維持管理に必要な経費や減価償却費、企業債の支払利息などを原価として、これを賄うものとして算定されております。 受水市町の水道料金は、市町の水道施設に係る経費とともに、府営水道からの受水経費を合わせた原価で算定されることとなります。こうしたことから、受水市町の水道料金の抑制には、 府営水道と受水市町が共にコスト削減に努めることが不可欠です。コスト削減には、水需要が減少する中、長期的な観点から、今後、どの程度の自己水が必要で、そのための市町の水道施設の規模はどの 程度が妥当かを検討し、施設のあり方を見直し、投資の適正化による負担軽減に取り組むことが重要であります。昨年度から、府営水道では受水市町全体でのアセットマネジメントにより、 水道施設の将来像を検討しているところですが、府営水道の一層の活用を含め、府営水道と市町の水道の効率的なあり方を受水市町とともに議論してまいることとしております。次に、累積欠損金の解消 についてでございます。議員御紹介のとおり、今回の料金改定案で、未利用の水源費については、今後は受水市町に負担を求めないと整理をしたことにより、来年度決算では約100億円の累積欠損金が生じる ことが見込まれており、審議会第2次答申では地方公営企業法に基づく減資により、累積欠損金を処理することも検討すべきとされたところでございます。答申では、減資により累積欠損金を解消することで、 今後、累積欠損金解消のための費用を料金に含めないことや、資産維持費の算入等により確保した財源を、累積欠損金の補填ではなく、施設の老朽化・耐震化対策をいっそう推進する府営水道の強靭化に 活用することが明確になることとされていることに加え、累積欠損金を一旦解消することで、料金統一を契機に京都府と受水市町が共に将来に向かって新たなスタートを切ることにもなることから、 意義あるものと考えております。京都府といたしましても、答申の趣旨を尊重しつつ、減資の必要性や妥当性について検討し、 累積欠損金の額が確定する令和2年度決算認定以降に府議会にお諮りしてまいりたいと考えております。

 

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