公明党


平成24年9月28日 京都府議会9月定例会一般質問

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1.府南部地域豪雨について
2.内水氾濫対策について
3.宇治川の洪水対策の必要性
4.防災意識の啓発について

府南部集中豪雨について

(質問)

府南部地域豪雨に関し、次の諸点について、知事の所見を伺いたい。

(1)本府では、被災者住宅再建への支援について、最大450万円と全国トップクラスの支援を行い、さらに、床上浸水も対象として、被災者生活再建 支援法が適用される宇治市以外の市町村へも拡充するが、現行の国制度では、同一災害で被災しても、制度が適用されない市町村が発生し、被災者間で 不均衡が生じることや、床上浸水は対象とならないなどの課題がある。今後、被災者への支援をより強化するため、国に被災者生活再建支援法の見直し を強く要望すべきと考えるがどうか。

(2)久御山町や宇治市を中心に、お茶、ネギや花きなど米作以外の多くの農作物が被害を受けたと聞くが、その被害状況はどうか。また、今回の被害が ブランド京野菜に与える影響はどの程度になると考えてよいのか。加えて、農家への支援策やブランド京野菜の振興策について、どのように考えている のか。

(3)山腹の崩壊が宇治市を中心に20箇所以上発生しており、それが集落を孤立させる一因になったと聞くが、その対策について、どのように考えてい るのか。

(4)商工業関係者の被災状況と対応策についてはどうか。

(5)天井川の危険箇所には警戒体制の整備が必要であるが、多くの天井川には、カメラが設置されていない中、それぞれの河川の危険箇所の監視方法と 住民への警告について、どのように考えているのか。また、それぞれの河川の特徴や状況によって警報基準や範囲が異なることを踏まえ、小単位に分か れてかつ広範囲での状況把握を行う警戒情報システムの構築も必要になると考えるがどうか。

(答弁)

村井議員のご質問にお答え致します。被災者生活再建支援法ですけれども、これは都道府県と国が1/2づつ出し合って、そして住宅支援を行うものな んですけれども、制度の拡充が図られまして、東日本大地震でも大きな力を発揮してます。実は、この業務を行なっているのは財団法人都道府県会館で ありまして、本当に多くの課題が随分、今あるのが現状であります。その中でもひとつは、同一災害で被災しても、市区町村の前回世帯数によって制度 が適用されない地域が発生していく、このために被災者間に不均衡が生じる。これは、5月の茨城県と栃木県で起こった竜巻の時に、顕著に出ました。 竜巻が遠た所で、たくさん倒れているところは、この制度でいくけれども、一個だけまきこまれたところは全然いかないという不公平が生まれてしまっ て、これを今私ども知事会では、これではおかしいじゃないと制度改正を要望しておりまして、この前、中川大臣が視察の折りも私話しましたけど、か なりの前向きに今見当いただいてるところであります。ただ、この見直しにはまだ時間を要しますし、床上浸水などの被害まで直ちに拡充することはか なりむずかしい状態にございますので、今議会の冒頭で府の独自制度についても、予算を措置していただきましたけれども、今後とも国に強く改正を要 望してまいりたいと考えております。

【農林業の被害状況及び支援策】

農林関係の被害は、農地や山腹の崩壊など約13億円でありまして、そのうち農作物につきましてはブランド京野菜や宇治茶など約2億1千万円の被害が 発生しているところであります。このため、私どもは発災生直後から、普及センターによる技術指導を実施いたしますとともに、京都の農業を牽引してお りまして、大変競争力を維持して行かなければならない、そうした観点から九条ねぎや水菜、宇治茶について、改植や生育回復に要する経費を緊急的に支 援をしたところであります。その他の特産物も、これにつきましては、市町村やJAと一丸となりまして、中長期的な視点に立って、排水性の高い土づくり や栽培方法の改善、品質向上の取り組みなどをこれは今やってるなかでもしっかりと行なって行きたいというふうに思っているところであります。また、 来月には九条ねぎフェスティバルとかですね、農林水産フェスティバルも予定されておりますけど、さらにやはり野菜のキャンペーンを実行いたしまして、 魅力を発信していくことによって、振興につなげていきたいというふうに考えております。

【山腹崩壊対策】

山腹崩壊の対策でありますけれども、通行不能になった府道や、林道の早期復旧を今やっておりまして、だいたい応急仮工事は完了へ向かいました。そして、 府の管理道路は、復旧対策をすすめるだけでなく、より強固なものへこれから補強してまいります。また、森林所有者の同意を得て保安林の指定を行いまし て、山腹の崩壊地の復旧と流木や土砂が流入しないような、防災対策を推進していきたいと思っております。さらに、ハード対策とともにソフト対策として は、通行規制ですとかパトロール、さらには山地災害危険地マップの周知、そして、危険地判定に係る技術開発をしっかりと国に要望していく中で、ソフト 対策の安全によって、ハードとの兼ね合いの中で安全確保に努めていきたいというふうに思っております。

【商工業の被害状況及び支援策】

中小企業者の被害状況でありますけれども、だいたい中小企業関係者に限れば、約190件で3億円単位となっております。このほかに実は大きいのはゴル フ場で2件ありまして、これが1億7千万円の被害となっております。被災された中小企業の支援策につきましては、個別訪問や相談窓口を通じて相談を進 めている中で、借換融資や「中小企業ステップアップ事業」の優先的な活用を行いながら支援に取り組んでいきたいと考えております。

【天井川の警戒体制の拡充】

今回の補正予算で水位計未設置の弥蛇次郎川を含む全ての天井川に水位計を設置し、天井川の警戒体制の拡充については、この中でしっかりと行なっていく ことにしております。これはあくまで、まず水位計をつけた訳でありますが、その上に監視体制をしっかり整備していかなければならないと考えておりまし て、雨量や推移の上昇から危険性が高まっていると判断すれば、水防団員や技術職員が現場へ急行して監視体制をとっていかなければなりませんし、こうし た情報を一番大切なのは市町村と共有していく。避難の勧告は市町村がしっかりと責任を持って行っていく体制となっておりますので、そうした市町村との 共有関係。共同関係というものを構築していく中で体制をしっかりとつくりあげていきたいと思っております。また、推移情報は、インターネットを通じて い住民のみなさんも見ることができますので、そういった点についてもレーダー雨量地図と併せて役立てていただけたら大変ありがたいというふうに考えて おります。
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内水氾濫対策について

(質問)

内水氾濫対策に監視、次の諸点について所見を伺いたい。(建設交通部長)

(1)弥蛇次郎川の欠陥や、堂ノ川、新田川、鴨川の溢水の原因について、どのように分析しているのか。また、それぞれの河川整備の計画と進捗率、住宅が 密集しているこれらの地域において工事を早期に行うための課題を示すとともに、50年確率で整備された河川での治水効果と、それ以上に降った雨量への対 策についてどのように考えているのか。さらに、近年、河川空間整備を目標にまちづくりと一体となった整備を進めている木幡池に監視、北池の掘削工事によ る治水効果の向上について、どのように考えているのか。

(2)今回の豪雨被害を通し、本府が進めてきた宇治川左岸側の古川地域での御河川整備の効果について、どのように考えているのか。また、今回溢水を起こ した箇所の多くが、未整備箇所であると考えるが、完成年度が明らかではなく。今後の整備の時間短縮に必要な要件や課題について、どのように考えているの か。さらに、30年に一回程度の降雨による洪水を安全に流下させるという将来目標が適正がどうか、またその実施時期について、どのように考えているのか。

(3)歴史的な背景を踏まえればかつての巨椋池の地域の排水は河川や即効の整備だけでは不可能と考えられる事から、地域全体で保水機能を強化する必要が ある。地元自治体では、学校のグラウンドで一時貯水するなどの機能を持たせているところもあるが、効果が目に見えず、また、雨水の貯留対策を意識してい る町内会も少ない中、地域での保水、貯水機能を向上させる取り組みについて、どのように考えているのか。

(4)宇治川上流の志津川や笠取川などにおいて、概ね一時間に50mmの降雨基準に達している河川もあると聞くが、今回多くの被害を出した志津川など、こ の地域の河川の洪水対策について、どのように考えているのか。

(答弁)

内水氾濫対策についてでありますが、弥蛇次郎川、堂の川、新田川、新川の各河川の流下能力を上回る雨水が、記録的な集中豪雨により各河川へ流入したことで、 堤防の欠壊や溢水が発生いたしました。弥蛇次郎川は天井川区間760Mの切り下げ回収を計画しており、これまでに195mが完成し、今年度、補正予算で65m 追加して100m区間の切り下げ回収を予定しております。新田川、鴨川合流点から府道京都宇治線かでの約600m区間において、川幅を4mに広げて掘削する 計画をしており、これまでに、JR奈良線までの約400m区間が完成しており、現在、JR奈良線との交差部分について河川回収の協議をしているところでござい ます。戦川は宇治川合流点から府道京都宇治線までの約800m区間において、川幅を約8mへ広げるとともに、河床を掘削する計画をしており、その内、京阪宇 治線までの約500m区間が完成しておりmまず、JR奈良線までの300m区間を今後整備する予定で、現在、JR奈良線との交差部分について協議を進めていると ころでございます。堂の川は、京阪宇治線より蒸留側は10年確率の降雨に対応できる断面で、下流側は30年確率の降雨に対応できる断面で整備済みでありま す。 また、木幡池につきましては、現在、国と連携して浸水状況の把握や内水状況の解析等を進めており、内水対策を含めた木幡池の対策方針を国や京都市及 び宇治市と協議しております。弥蛇次郎川戦川の整備は、両側に住宅が近接する狭い花の中で行わければなりませんので、弥蛇次郎川では工事用の道路の設置や 車両の出入りをどのように確保するのかや、戦川では市道の橋が2橋あり、通行止めをしながらの整備となることなどの課題があり、これらの課題について地元 のご理解とご協力をお願いして、実施してまいります。50年確率規模の回収ですが、弥蛇次郎川、戦川においては、流域の全域に時間100MMの雨がふること に対応できる回収であり、今回の時間74mの豪雨でも安全に流下できると考えております、この規模を超える洪水につきましては、ハード対策では限界があり ますので、避難等のソフト対策の充実強化で対応しなkればならないと考えております。

(2)【古川について】 

古川は全体8500Mについて10年間区立規模の回収を進めており、河道の拡幅と掘削で河川断面を広げ、流下能力を向上する計画です。現在、暫定回収を宇治 川の合流点から約5800m区間で完了しており、今回の豪雨でも回収済み区間では溢れなかったので、回収の効果が出たと考えております。また、続く180 0mの回収に着手しており、残る区間約90mの区間の整備につきましては、河川沿いに約50棟もの住居移転をお願いしなければなないことや、川沿いの道路 の付け替えをしなければならないこと等が課題でございまして、これらの課題について地元のご理解とご協力をお願いして、改修を進めたいと考えております。な お、古川における30年確率の規模は、流域の全域に90分雨量で約88mmの降雨に対応できる規模であり、今回の豪雨で常用観測所の90分雨量は91mでし たので、今回の豪雨が概ね想定している降雨規模と考えられます。まず現在進めている10年確率規模での改修の早期完成を目指し、その後、30年確率規模での 改修を実施してまいります。なお、古川における30年確率の規模は、流域の全域に90分間雨量で約88mmの降雨に対応できる規模であり、今回の豪雨で城陽観 測所の90分雨量は91mmでしたので、今回の豪雨が概ね想定している降雨規模と考えられます。まず現在進めている10年確率規模での改修の早期完成を目指し、 その後、30年確率規模での改修を実施してまいります。

(3)【地域での保水や貯水機能の向上】

この古川流域の地形の特徴は、上流と支川の流域は市街化の進展した丘陵地、下流の流域は低平地のち京になっていることで、丘陵地から流れでた洪水が下流に短 時間で一気に流出し、下流の平坦な寺田布巾の区間で溢水し、浸水被害が発生しています。このため、上流の丘陵地に震った雨が古川へ流入するまでの時間を長く する効果を期待して、市街地部での保水や貯水機能の向上に市と協力してとりくんでおります。その中で、府は、城南の丘グラウンドで750トンの水を貯留する 施設を整備しており、宇治市は小学校と中学校の5箇所のグラウンドでの貯留施設整備が完了し、残り4箇所の整備に取り組まれております。

(4)【志津川】

志津川では、350mの護岸整備等を行なってきましたが、未整備区間において、橋梁に流木が詰まったことなどによりまして、家屋が流されるなど大きな被害が発 生いたしました。この復旧にあたりましては、被災して約300m区間において、川幅を約6mから約9mに拡幅し、今までの1.5倍の洪水を安全に流下させる構造 で復旧う整備していく予定であります。
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宇治川の洪水対策の必要性について

(質問)

宇治久御山を中心とした洪水対策の柱は、宇治川の治水対策にあると考えるが、宇治川の河川整備が、府域南部の洪水対策に持つ意義をどのように考えているのか。 また、今回の豪雨による内水氾濫対策との関係性や効果いついて、所見を伺いたい。(建設交通部長)

(宇治川)

次に宇治川でありますが、宇治川の改修は、河床を掘り下げることによりまして、流下能力を毎秒900トンから1500トンへ約1.6倍に拡大する内容でもあり ます。概ね150年に一度の豪雨に対応するものであります。

この改修によりまして、京都府と滋賀県にわたる流域6市2町の広域的な治安安全度が大幅に向上するとともに、同じ流量でも推移が下がることから、支川からの排 水が容易となり、内水氾濫の防止に効果を発揮することになります。
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防災意識の啓発について

(質問)

防災意識の啓発に関し、次の諸点について、所見を伺いたい。(建設交通部長)

(1)今回の豪雨災害を踏まえ、宇治市を中心とする府南部地域の住民に対し、宇治川の治水対策と関連した身近な河川の内水氾濫や土石流の危険箇所などに関する情 報提供を行い、防災意識の啓発が必要と考える。そのためには、洪水のメカニズムや大雨による災害について学習できる場の提供が必要と考えるが、府南部地域にお ける防災意識の啓発状況はどうか。

(2)本府は、河川の浸水想定区域図の作成や、ハザードマップを作成する市町村への支援、雨量・推移・河川防災カメラ画像などの情報提供や、出水期前の水害対応 訓練の実施、台風23号の被害体験談等をまとめた冊子やDVDを小学校に配布するなど様々な取り組みを行なっていると聞くが、そうした取組の効果について、どのよ うに考えているのか。

(答弁)

次に、防災意識の啓発についてでありますが、自治会のなどの単位で土砂災害基礎調査の結果説明会を開催しており、昨年度は山城北。山城南土木事務所管内で27 会開催しております。この中で、土砂災害のメカニズムなどを説明し、防災意識の啓発を図っております。また、洪水についてのパネル展を毎年開催しており、今年も 6月30日から7月5日まで久御山町の大規模小売店舗において大勢の方々にご覧いただきました。また、各市町村はハザードマップを配布し、京都府では、推移情報 や河川カメラ画像をインターネットや地上デジタル放送で配信しております。説明会やパネル展の海上では、住民の方から

・自宅が浸水するかもしれないと初めて知った。
・避難所の場所を初めて知った。

などの声が寄せられており、啓発の効果は出てきていると考えております。今後、なお一層の啓発や情報発信を図るため、今回のシアギアの経験を踏まえ、集中豪雨へ の備えと対応についてのPRに取り組むとともに、防災情報をスマートフォンなどでも入手できるようさらに改良を進めてまいります。
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